2013年 02月 16日
『On Talking Terms with Dogs: Calming Signals』 by Turid Rugaas |
日本語版はこちら。
ずーっと前に4チワ+1ヒナmamさまからお借りした本・・・長らく失礼しております。
我が家の犬たちは2代続けて実に穏やかな犬たちで、「しつけをしなければ」と悩んだことがありませんでした。
散歩で引っ張る(ハスキー)とか、散歩中に特定の犬と「こんにゃろー」と吠えあっちゃったりするとかはあったんで、「何を問題視するか」というレベルの問題はあるかもしれませんが。
と、「しつけに悩んだ覚えがない」と書きましたが、初代貴公子を迎えるにあたっては、「ちゃんとしつけをしないと、犬にとってよくない」などと考えて、頑張ってはみたものの、そこはさすがズボラ家族、すぐにうやむやになったのでした(でも、当初叩いたりしてたんですよ、ほんっとごめんなさい、貴公子)。
さて、この本。
犬たちが何らかのストレスを受けたり緊張状態にあるときに、あるいはそうした感覚の存在する状況が作り出されたときに、自分、あるいは相手を落ち着かせようとする「カーミング・シグナル」を使う、それを理解して、必要に応じて使いましょうというのがこの本の大半のメッセージ。
つまり、「犬とは犬語で話をしましょう」ということで、なるほどとひざをうつ私でした。
というのも、上記のように直接ひどく「我が家の犬」たちの行動に悩んだことがないとはいえ、常々思っていたのです。犬に何かを伝えるなら、犬に「これはしちゃいけないんだ」と伝えるなら、「犬にわかる言葉・方法で」伝えなくては、伝わらないのではないか?と。
言い換えれば、「怒る」「殴る」「蹴る」が有効ではないと、感じていたのです。
(本書とは関係なくなっちゃうけど、ついでながら、人間が犬に対して「こうあってほしい」と望むことは、実は結構、犬ほんにんたちにとっては、「なんで?」ってことも多いかとも思います。)
そしてこの本は、その、「犬にわかる言葉・方法」を教えてくれます。つまり、「犬はこういうときにこうする」ということ。犬同士はどのようにお互いに対しあっているのかということ。
それを人間が理解して、応えるということ。
本書では、「犬がストレスを感じている場合、何をするのか」「目の前の犬がストレスを感じている場合、どうしてやればいいのか」を教えてくれます。
他に著書もあるようですが、著者のサイトも情報豊富なようです。
人や何かに対して緊張する、ストレスを感じる犬に近づくときなど、どうすればよいかを教えてくれる点で、ほんとうによい一冊と出会わせていただいた、と感謝なのですが、
「犬に対し、”脅威”となる行動をとるか、”友好的な存在である”と示す行動をとるか。それはあなた次第です」
というメッセージが、心を打ちました。
自分次第ですよ、ということ。
その言葉は、「犬のせいではありませんよ」「犬のせいにできませんよ」ということのように、私には響きます。
また、著者はこうも言っています。
「リーダーにならねばならない、というのが長年の定説ではあったけれど、真実はそうではない」
「もうそろそろその”リーダーシップ神話”から抜け出るべきではないか」
「仔犬に必要なのはリーダーではなく、親だ」(後に追記:この言葉が述べられたセクションは「仔犬に対して」でした)
理由は著書の中にて。
私、ほんっとうに、この本読んでよかったと思います。すごく普通に自分の感性に響くものに、やっと出会えた気すらします。
mamさま、ありがとうございます!
by blessedcoco
| 2013-02-16 22:24
| 映画・書籍