2007年 11月 01日
包囲網。 |
今朝のおちょび。トップ写真と比べると表情が険しいですね・・・。
ちょびの生命力は凄まじいものがあります。
昨日病院を訪れた時点では、ぐったりしていて目はうつろであったちょび。先生は「昨夜から何も口にしていないので、夜まで何も食べなければ、強制的に食べさせます」と言っておられました。
この先生、「生き物」というものを実によく見ておられる方だと思う証拠のひとつとして、ご飯を単なる「栄養補給の手段」と見ておられない。というのも、「強制給餌をすると栄養は取れるが、自力で食べようとしなくなる」のでなるべくなら避けたい、という見解を示されるからです。
そんな状況にあったちょぼん(活用してます)、昨夜自らご飯を食べ始めたそうです。
ずっと固形のフードしか与えていなかったためか、というのと、恐らく人と犬が例外なだけでしょう、大体「決まったものを食べ続ける」習性を持つ動物は少なくないのではないか、と私は数少ない経験と見聞したことから推測しているのですが、ともかく口当たりの良い、香りのまろやかなものよりも、長年食べ続けてきたそれしかちょびは自分で食べようとしません。そして体力が落ち、さらにはアップダウンを余儀なくされている中で、固いフードを咀嚼するのは楽なことではないだろうに、それでも、お腹を切られて24時間経たぬうちに食べ始めた。これは驚異的なことではないかと思うわけです。そしてそれをしっかり見ているちょびの主治医の先生。ネット上での口コミにも登場せず、フェレット専門店でも知らないと言われた(今思うと苗字の読みを間違っていたのですが)先生。隠れた名医、なんて存在するわけがないと思っていたけれど、今までの経過を思うと、ちょびの生命力と頑張りがあるとしても、この先生自体が凄いと思います。
氾濫する情報、いくらでも掘れば掘るほど出てくるデータ。それらを否定することはできないと思うけれども、やはりそれが全てではない、とも思うのでした。勿論、縁と運に全てを任せることができない、というのは、当然の思いではありますが・・・(つまり運と縁だったってことです、ちょびと我が家の場合は)。
ただ、この上の写真、一瞬「おかん・・・何してるねん!」と思ったのですが(だってがっつりつかんで写真撮ったように見える)、これはちょびが「だせー、だせー」とじたじたするようになったからなのです。
今までは「病室」から出ようとしなかったので、扉を全開にしたまま先生と会話、なんてのも日常茶飯ではあったわけですが、ここにきて、「ここからだせ」という主張をするようになったとか。
これは「回復の証し」というよりは「ストレスからくる行動」であると先生は推測しています。それが本当かはわからないけれど、ずっと寝たきりで同じところに閉じ込められ、機械音に囲まれ続け、挙句に腹切りされたら、いかに「前向き・楽天家」の権化なフェレットでもいらいらしないわけはない・・・のかもしれません。
だけれども、6歳という高齢(平均は確か7歳だったか)でありながら(童顔ですけどね)並ならぬ頑張りを見せてくれている、このことは確かで、先生も驚いています。こちら飼い主としてはもう感動の一言。
奇跡、なんて簡単に口にしちゃいけない。けれど、このことは「奇跡」と呼んでも良いと思うのです。そしてそれは、多くの方々の祈りや気、獣医の尽力も勿論なくしては有り得なかったけれども、一番にあるのは、この「ちょび」なんて名前のちっこいフェレット・いたちの生命の輝き、頑張りなのだと思います。
皆さんがずっとずっと応援してくださって、それぞれにちょびに思いを届けてくださった。心から感謝です(でもまだ副腎のことや合併症の不安もあるので、引き続きお願いいたします・・・)。
確かに、届いています。そのことをお伝えしたいと思うのです。
そんなことに感動しつつも、やはり現代日本人として私も仕事なるものに従事しているわけです。これもありがたや。
そして本日、チーム全員根こそぎ出張。残されたのは、アシスタントのちゃっきー、翻訳・通訳の私、そしてドイツ人の彼。
ファイナンスに夏から来ている陽気なスコティッシュ(猫ではない)・内山君(ちゃっきー命名)とお昼休憩直前の会議があるも、その後にまた会議があるとかでスコティッシュ内山、あっさり退場。
お昼、ひとりで食べるのは大人なんですから別に良いかもしれない。いやむしろひとりのが楽?と思いつつ、お昼どーする?一人がいいなら勿論ひとりで行ってくれていいんだけど・・・と言うと、どちらでも構わないんだけれど、じゃあ一緒に、ということで、アシスタント陣をも巻き込んで(ちゃっきーは持参していたため不参加)ランチとあいなりました。
4名の女と、1名のいたいけ(でもないか)なドイツ人男(ちなみに若いよ、私と同じかちょい下か)。包囲網でありました。
アウトゴーイングではないアメリカ人や、陽気なスコットランド人がいるのだから、質実剛健・実直「ではない」ドイツ人、というのがいたってもう驚かない。だけれども、お互いにお互いに慣れてもいないし、一体この人の性格はどうなんだろう?とは思っていたのです。ひとりをこよなく愛し、さらに頑固、というのはこの時点ではひとまず消去、ですが。
結果から言えば、女4人に囲まれた俺、うはうはーとくるにはそもそもオヤジでもないわけですが、そんなうきうき感もない代わりに、えらい目に遭ってしまった、という感じでもなく。つまるところ、多少慣れないぎこちなさ(?)はあるにせよ、和やかににこやかにランチは始まり、そして終わったのでありました。
ドイツ人と縁がある私、と書きましたが、私の中の「ドイツ人」イメージは「食に関して超保守的」。魚はNG、生なんてとんでもない!だと思っていたのですが、「何にするか」と問うたところ「何でも食べる」とのお答えでした。お箸も上手。生のお魚も食べる、お寿司は母国で週1ペースで食べていた(羨ましいぞ!)・・・こんなドイツ人もいるんやな、というか、私が遭遇してきたドイツ人がレアケースなのか・・・。
こんな若さで外国に出向してくるのだから有能なのだろうし、性格もおそらく良い感じ。こういう人もいるのねーというか、これからが楽しみだなと思いました。一緒に仕事をするわけだから、きっと色んな事を彼から学ぶことができるのでしょう。有難い機会をいただいたと感謝です。
素晴らしい毎日。全てのことに、ありがとうと、心から言いたい私です。
by blessedcoco
| 2007-11-01 23:54
| 日々の出来事