2007年 03月 28日
通訳さんしてきました(単発)。 |
昨日は飛び込みで通訳のお仕事をいただきました。
本来今週一杯はとある会議運営のサポートに入っているはず・・・だったのですが、ふたを開けてみると勤務は1日おき。こりゃいつもの仕事にも行くことにしよう、と思っていたのですが(途中になってる作業があったし)。
月曜日。昼で終わるはずが妙な按配で午後にずれたのでそのまま帰り。
火曜日。一日フリーなので研究室に行くかと思ったらば先週末に単発で通訳の仕事が発生したのでそちらへ。
そもそも今回このお話をいただいた事務所、というのが、以前「通訳の仕事をいただいたので面接(まあほぼ決まりだったので他者と競合するためではなかったです)に伺ったらば、仕事そのものが消滅していた」という貴重な経験をしたところ。ちなみに仕事がなくなった理由は私にはありません、念のため。
で、そのことがあった、というのも一部理由としてあったのかなーとは思うのですが、今回のお話に。
とある日本語研究プロジェクトのために日本語話者と英語話者が別室で通訳を介して会話をする、という設定。この会話の英→日の逐次と同時通訳を担当しました。
当初、一体何を・・・大体同時なんて無理だなと思っていたのですが、ワンセンテンスが短い日常会話。実は通訳において、日常会話というのは意外な落とし穴だったりするのですが、ここでいきなり「日米経済比較」とか言われても青ざめるという点では変わりません。「しっとりさらさら」て、英語で言えますか?会議通訳者でも一瞬考え込むらしいです、この手のフレーズは(大体英語に擬音語はほぼない)。
とはいえ、事前に大方内容は決まっていたので、リハーサルもしていざ本番。
実は、というかこの会話全体が録音されて後に分析にかけられるわけなのですが、私の役割、というのに注文が1点あって。「同時と逐次の差を出す」というのがそれ。
ここで一言ご説明。
同時通訳、は見て字の如し、原発言と同時に訳を行います。ということはつまり、話者の話が一段落するまで待っていたら追いつきませんので、文章が完結される前に情報を「前倒し」でアウトプットしていきます。だから少し、日本語として自然さを欠くこともあります。が、日本語としてそれはどうなのそれって単なる英語語順で単語の羅列・・・なんてことにはなりません。それは通訳じゃないし。っていうかそれはそれでかなり無理な話です。情報がまとまり次第・・・というところでしょうか。
逐次通訳は逆で、話者の話がひと段落したときに、訳のみを出す、というもの。話者・通訳・話者・通訳という感じ。タイムラグが発生しますね。例えば、15分のスピーチ、だと終えるのに単純計算で30分かかる、という按配。これだと日本語として情報を整理して一括でアウトプットできるので、日本語としてはかなり聞きやすくなります。
基本的には、同時だろうが逐次だろうが、聞き手フレンドリーなアウトプットをするものですけどね、通訳は。プロは。プロだし!
で。
今回の場合、違いを出すのは正直少し大変でした。だので意識してちょっと意図的という気もしないではありませんでした・・・だってね、日常会話、でひとつの発言が短いんだから、同時も逐次も別に関係ないよーって感じで、例えば"I think it's a good idea."なんてレベルになると、「私が思うにそれは良い考えです」としろといわれればしますが、こんなの普通に同時でも逐次でも(って同時でやる意味あんまない)「いいですね」くらいにしかなりません。だからかなり意図的に処理しました。
和気藹々と現場は進み、事務所社長さんもご自身がもりもり動かれる方(動きすぎて超多忙)で、とても楽しい現場でした。つくづく、私って仕事運いい・・・と実感しました。
会議サポートの仕事も今回の仕事も、仕事であることには違いはなく、だからどちらかをより大切に思っているわけでもないのですが(そりゃ最初は通訳!て緊張しましたけどね)。
私は同じ私なのに、場面によってこうもつけられる労働価格が違うのはなんだろう?と思いました。
文句じゃなくってね。不思議やなあと。
時給1000円にも満たない場面と、昔お引き受けした逐次通訳(スピーチ)のような、半日3万円の場面。
面白いなあと思いました。
ちなみに昨日からそのほか作業ありで結構体力的に辛いです。こんな時、健康を与えられていることがつくづく有難いです。
会議運営サポートも、責任、というものは一切負っていないポジションとはいえ、突発的アクシデントや、現場で考えて対応すべき場面というのは結構あって。それを自分ひとりで対応するならば良いのですが、ご一緒している方々と協調してのことなので、役割を明確にしたり、これは私が、こちらはあなたが、という点を明らかにしないとどちらも関係ないわと思っていたこと、ができたりするし、私たちスタッフのあずかり知らぬことであっても、スピーカーや座長の方々になるべく混乱していだたきたくない・・・と思ったり。
社会経験が足りないから、というのは勿論大きな理由ですが、そんな私にとっては、とても有難い現場であります。
さー・・・今からまた頑張ろうっと。
本来今週一杯はとある会議運営のサポートに入っているはず・・・だったのですが、ふたを開けてみると勤務は1日おき。こりゃいつもの仕事にも行くことにしよう、と思っていたのですが(途中になってる作業があったし)。
月曜日。昼で終わるはずが妙な按配で午後にずれたのでそのまま帰り。
火曜日。一日フリーなので研究室に行くかと思ったらば先週末に単発で通訳の仕事が発生したのでそちらへ。
そもそも今回このお話をいただいた事務所、というのが、以前「通訳の仕事をいただいたので面接(まあほぼ決まりだったので他者と競合するためではなかったです)に伺ったらば、仕事そのものが消滅していた」という貴重な経験をしたところ。ちなみに仕事がなくなった理由は私にはありません、念のため。
で、そのことがあった、というのも一部理由としてあったのかなーとは思うのですが、今回のお話に。
とある日本語研究プロジェクトのために日本語話者と英語話者が別室で通訳を介して会話をする、という設定。この会話の英→日の逐次と同時通訳を担当しました。
当初、一体何を・・・大体同時なんて無理だなと思っていたのですが、ワンセンテンスが短い日常会話。実は通訳において、日常会話というのは意外な落とし穴だったりするのですが、ここでいきなり「日米経済比較」とか言われても青ざめるという点では変わりません。「しっとりさらさら」て、英語で言えますか?会議通訳者でも一瞬考え込むらしいです、この手のフレーズは(大体英語に擬音語はほぼない)。
とはいえ、事前に大方内容は決まっていたので、リハーサルもしていざ本番。
実は、というかこの会話全体が録音されて後に分析にかけられるわけなのですが、私の役割、というのに注文が1点あって。「同時と逐次の差を出す」というのがそれ。
ここで一言ご説明。
同時通訳、は見て字の如し、原発言と同時に訳を行います。ということはつまり、話者の話が一段落するまで待っていたら追いつきませんので、文章が完結される前に情報を「前倒し」でアウトプットしていきます。だから少し、日本語として自然さを欠くこともあります。が、日本語としてそれはどうなのそれって単なる英語語順で単語の羅列・・・なんてことにはなりません。それは通訳じゃないし。っていうかそれはそれでかなり無理な話です。情報がまとまり次第・・・というところでしょうか。
逐次通訳は逆で、話者の話がひと段落したときに、訳のみを出す、というもの。話者・通訳・話者・通訳という感じ。タイムラグが発生しますね。例えば、15分のスピーチ、だと終えるのに単純計算で30分かかる、という按配。これだと日本語として情報を整理して一括でアウトプットできるので、日本語としてはかなり聞きやすくなります。
基本的には、同時だろうが逐次だろうが、聞き手フレンドリーなアウトプットをするものですけどね、通訳は。プロは。プロだし!
で。
今回の場合、違いを出すのは正直少し大変でした。だので意識してちょっと意図的という気もしないではありませんでした・・・だってね、日常会話、でひとつの発言が短いんだから、同時も逐次も別に関係ないよーって感じで、例えば"I think it's a good idea."なんてレベルになると、「私が思うにそれは良い考えです」としろといわれればしますが、こんなの普通に同時でも逐次でも(って同時でやる意味あんまない)「いいですね」くらいにしかなりません。だからかなり意図的に処理しました。
和気藹々と現場は進み、事務所社長さんもご自身がもりもり動かれる方(動きすぎて超多忙)で、とても楽しい現場でした。つくづく、私って仕事運いい・・・と実感しました。
会議サポートの仕事も今回の仕事も、仕事であることには違いはなく、だからどちらかをより大切に思っているわけでもないのですが(そりゃ最初は通訳!て緊張しましたけどね)。
私は同じ私なのに、場面によってこうもつけられる労働価格が違うのはなんだろう?と思いました。
文句じゃなくってね。不思議やなあと。
時給1000円にも満たない場面と、昔お引き受けした逐次通訳(スピーチ)のような、半日3万円の場面。
面白いなあと思いました。
ちなみに昨日からそのほか作業ありで結構体力的に辛いです。こんな時、健康を与えられていることがつくづく有難いです。
会議運営サポートも、責任、というものは一切負っていないポジションとはいえ、突発的アクシデントや、現場で考えて対応すべき場面というのは結構あって。それを自分ひとりで対応するならば良いのですが、ご一緒している方々と協調してのことなので、役割を明確にしたり、これは私が、こちらはあなたが、という点を明らかにしないとどちらも関係ないわと思っていたこと、ができたりするし、私たちスタッフのあずかり知らぬことであっても、スピーカーや座長の方々になるべく混乱していだたきたくない・・・と思ったり。
社会経験が足りないから、というのは勿論大きな理由ですが、そんな私にとっては、とても有難い現場であります。
さー・・・今からまた頑張ろうっと。
by blessedcoco
| 2007-03-28 21:41
| 仕事